9日、議会の公聴会で証言したFRB(連邦準備制度理事会)パウエル議長は物価や雇用情勢など、米国経済はもはや過熱していないとの認識を示した。一方、注目されていた利下げについては、利下げが遅れることの経済への悪影響を指摘しつつも、利下げの開始時期については明言しなかった。この発言などにより、1ドル161円近辺で推移していた円相場は急速に円安ドル高に。きょう夕方には一時161円60銭台をつけた。利下げに関する具体的な言及がなかったと受け止められ、改めて日米の金利差が意識された形だ。この止まらない円安が足かせとなっているのが海外旅行。大手旅行代理店のHISは夏休みの旅行予約の動向を発表。海外旅行の予約者の数は去年に比べて2.5%減少した。依然として、コロナ禍前の半数程度にとどまっていて、回復は足踏み状態。