世界で最も少年兵が多い国とも呼ばれるミャンマーで子どもたちに深刻な人権侵害が起きている。軍事クーデターから丸4年、今も全土で少数民族や民主化を求める武装勢力が激しい抵抗を続けているミャンマー。JNNは先月、北東部シャン州で撮影されたある映像を入手した。そこには軍服姿で歩くあどけない表情の少年が写っていた。軍事政権の参加組織の一員にさせられ、武器を持たされて戦い民主側の捕虜になったという。2011年の民政移管後に少年兵は段階的に解放されてきたものの、4年前の軍事クーデターで状況は再び深刻化している。16歳でミャンマー軍に入隊させられクーデターの翌年に脱走した元少年兵の男性に話を聞いた。男性は高校生のころ、駅で無賃乗車を理由に拘束され「逮捕されるか軍に入るかを選べ」と脅されたという。そして入った軍の訓練施設には100人以上の子どもたちが居て最も幼かったのは14歳だったとのこと。ミャンマー軍はクーデター以降3万人以上の兵士を失ったとされ、去年から18歳以上の男女を対象に徴兵制を導入した。しかし国を出る若者があとを絶たず、本来対象ではない子どもたちが徴兵されているとみられている。