中国を訪問しているドイツのショルツ首相は、明日、北京で習近平国家主席と会談する。ドイツの太陽光パネルを生産する企業は、先月中国製の安価な太陽光パネルの輸入が急増し、採算が取れなくなったとして工場を停止し、従業員400人を解雇した。また、EVも中国に圧迫されており、EUは中国産EVが国の補助金を得て安く抑えられていると見て、調査に乗り出した。EUの産業への損害が認められれば、関税が上乗せされる可能性もあるという。更に今月に入り、太陽光・風力発電でも調査が開始された。しかし、関税の上乗せについて、ドイツ政府は慎重な立場を示している。背景には中国市場を重視するドイツ企業の意向があり、フォルクスワーゲンのCEOはEUが関税措置をとれば中国が対抗措置をとる可能性に触れ、反対の姿勢を示している。また、ドイツのショルツ首相は、今回の視察で中国企業の後押しをする考えを示している。アメリカの調査会社によれば、ヨーロッパから中国への直接投資の34%をドイツの大企業4社が占めており、ドイツ政府は中国への過度な依存の解消を掲げても、依存は大きいままとなっている。