恐竜時代の海の生き物といえば海竜。ところが今、海には海竜もびっくりの謎の巨大生物がいたことが分かってきている。北九州市立いのちのたび博物館の御前明洋さんが博物館に長年保管されていた北海道産の岩から化石を削り出そうとしていたときのこと、頭足類と呼ばれる軟体動物の化石(カラストンビ)を発見。もともと体の軟らかいイカやタコは、殻を持つアンモナイトと違って、ほとんど化石が残らないといわれてきた。しかし、口にあるカラストンビは硬いため化石となって残ることがあった。化石の分析の結果、御前さんが見つけたカラストンビの持ち主はコウモリダコと呼ばれる今は深海に棲む仲間だと結論付けられた。学名・ナナイモテウティス。現在のコウモリダコは30cmほどだが、カラストンビのサイズから全長2.5mにも達した巨大コウモリダコだったとみられている。
