フランスの国立造幣局が作ったパリオリンピックとパラリンピックの公式記念コインには、棒高跳びやハンドボールなどの競技やパリの象徴であるノートルダム大聖堂やエッフェル塔が刻まれている。金貨や銀貨など、あわせて10種類。来週から全国の金融機関などで予約販売が始まる。金155グラムを使用した大型金貨は1枚429万円。日本では60枚限定での販売となる。高額の背景にあるのが高騰する金の価格。究極の安全資産とされる金は、地政学的リスクの拡大を受け、先月には最高値を更新。高い水準での値動きは当面続くと見られている。ただ、公式記念コインの需要は日本でも高いと見ている。JTBが販売したもっとも高額なパリオリンピックの観戦ツアーは、およそ2万3000ユーロ(約400万円)。6泊7日の滞在で、5つ星ホテルに宿泊。開会式のほか、柔道やテニスなど5つの競技の観戦チケットが付く。歴史的な円安ユーロ高が続き、ツアー料金も高額となっているが4つ星ホテルに泊まる同じ期間のツアーも230万円以上と高額だが、発売直後に完売。ツアーには競技の観戦以外にも、セーヌ川沿いの高級サロンでの食事などのプログラムが含まれていて、人気の理由だという。為替に言及盛り上がりを見せる高額のオリンピック商品。パリオリンピックの公式ライセンス商品を販売するエアウィーヴ。従来のモデルでは、ファスナーをぐるりと開けてカバーを外す必要があったがパリオリンピックモデルでは着脱が容易に。実は、従来より4万円ほど高い価格設定だが、売れ行きは好調だという。経済効果について第一生命経済研究所・首席エコノミスト・永濱利廣さんは「個人消費を2560億円程度押し上げると計算している」とコメント。円安の影響を受けて現地パリに観戦に行く人の数は減る可能性があると見ているが、一方で高額商品の盛り上がりは続くとしている。