きょうのテーマは「異例尽くしになりそうなFRB議長交代」。トランプ大統領が繰り返し利下げを迫り、パウエル議長の解任検討も示唆しているが、来年5月の議長交代までについて鈴木さんは「おそらく今の感覚ではパウエル議長の任期までパウエル議長が務められて、普通の手順に沿って新しい議長が変わっていくと思う。今回はクグラーという今の理事が来年1月に任期が切れる。その席に理事として次のトランプチルドレンの理事が来て次の議長になりそう。FRB理事が2人反対するのは1993年以来で異例。理事が反対するなかに政治色がみえるのが今回の動き。そうすると来年にかけてのFOMCの制作決定はどうなるのかが悩ましくなる。“影の議長”が来年に加わったとして影の議長が言っていることはほかの地区連銀総裁たちの投票権のある人たちといまいる理事はのらない。その人が次の議長になった瞬間に慎重な金融政策を取ろうと言っている人たちが意見を通さないとなると新しい議長は言うことが通せない。リーダーシップが問われるかたちになる。中央銀行の独立性が問題で、きょうの会見でもいかに独立性が必要かパウエルさんが言っているが、私はそこまで独立性に執着していいのかと考える。独立性があっても議長がダメだったらうまくいかない。21年にインフレが起きたが、このとき独立性はあった。金融政策ルールがあり、70、80年代のようにデタラメな金融政策をとってインフレを起こしたというわけにはいかない。基本的には次になる議長がどれだけ力量を持っていて、妥当な金融政策を取れるのかが最大のポイントになる。」などと述べた。