FRBパウエル議長はシンポジウムで講演し「インフレ率は2%の物価目標に持続的に向かっているという私の自信は深まった」として来月の会合で利下げに踏み切る考えを示した。FRBはおととし3月から合わせて11回の利上げを行い高い金利水準を維持してきたが、インフレとの闘いが終わりに近づきつつあることを示唆した形。インフレが再加速するリスクが減った一方雇用が悪化するリスクは増大したとして、景気減速への警戒感もにじませた。発言を受けて23日のニューヨーク株式市場では幅広い銘柄に買い注文が広がり、ダウ平均株価は一時490ドル以上値上がりした。またニューヨーク外国為替市場では日米の金利差縮小が意識され円高が進み、1ドル=144円台前半まで2円余り値上がりした。