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「ジャン=リュック・ナレ」 のテレビ露出情報

和食が無形文化遺産に登録されると海外の日本料理店は倍増し来日する観光客も増えた。しかし格付けを行うガイドブックやウェブサイトが注目を浴び、その評価に一部の料理人たちが一喜一憂し翻弄されることも。東京・銀座にある京星の店主・榊原茂弥は、10席だけの小さな店で、カウンターごしに客と対面し揚げたての天ぷらを食べてもらうことにこだわってきた。榊原は和食の無形文化遺産登録の5年前、レストランガイドで2星に評価された。2011年からは天ぷら店として3星の評価を受けた。すると海外からの観光客が怒涛のように押し寄せ、店の電話は1日中鳴り止まなくなった。お客が増えてありがたい反面、大声で話したり、写真を撮ることに夢中になったり店の雰囲気が変わってしまった。もっとも悩んだのが、常連を断ってまでいれた予約を、直前にキャンセルする人が多かったことだった。
2008年、3つ星で掲載された奥田透もまた和食ブームに翻弄された。当時の奥田の店は満席でも14人しか入れない小料理屋だった。奥田はまず、店を大リニューアル。客がゆったりできるようにして調理場も広げた。そして和食が無形文化遺産に登録された2013年、フランス・パリに新たな店を出した。しかしその直後、店の評価が2つ星に落ちてしまった。奥田透は「最近、すごく信用関係のある常連のお客さん2~3人に、ちょっとどうしたのかなってときもあったからねと言われた。ネストだと思ってやっていても食べるお客さんがどう感じるかが大事」などと話した。奥田はビジネスや評価のためではなく和食を提供する料理人としての原点に立ち返り、メニューを一新。食べやすい和食を味わってもらおうと、目の前のお客さん1人1人と向き合っている。
ジャーナリストの犬養裕美子は「星をもらうと、下げられるのは困る。精神的にも追い詰められるし心安らぐときがない」などと話した。天ぷら店の榊原はこのままではお客に満足してもらえる店を維持できなくなると考え2015年のレストランガイドに榊原の店は載ってなかった。榊原は「載せないでくだいってはっきり言った。権威とか能書きとか必要ない」などと話した。

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