まず向かったのはJR有楽町駅から徒歩1分の「銀座ファイブ」。ビルの真上を高速道路が通る高架下に造られた日本で最初の商業施設。銀座ファイブが誕生したのは67年前の昭和32年。当時、交通渋滞の改善が急務だった銀座一帯で計画されていた高速道路の建設。その資金を賄うために高架下に作られたのが前身のスキヤバシショッピングセンターだった。銀座ファイブは地上2階地下1階のビル。中はほぼ一直線、全長約300mの長い通路が奥に続いている。1階は高級ブティックや宝石店などが並ぶ銀座らしいファッションフロアだが、お客さんはまばら。しかし、奥に進むと人だかりができている店があった。にぎわっていたのは30年前から店を構える婦人服店「チップス」。ワンピースで着飾った80代の常連客に理由を聞くと、この店は婦人服の激安店であることがわかった。