唐辛子の研究をしている信州大学農学部の松島憲一教授を取材。松島教授はミャンマーやカンボジアを旅しトウガラシの栽培方法を教えてもらったり種を分けてもらったりした。旅を重ねるごとに地域ごとのトウガラシの多様性を知った。持ち帰った種は遺伝子の解析を行って品種を分類し、育てて実を取っては成分を分析した。松島教授はトウガラシには甘み・うまみ・香りがあるのが大切なところだと話した。辛さがあるのは種がついている身の中央「胎座」と呼ばれる部分で、果肉には甘みもある。1942年にコロンブスが中南米が原産のトウガラシを見つけて持ち帰る。100年後にはスペインと当時のチェコ、インド南西部やインドネシア東部で栽培された記録が残っている。日本では江戸で1625年に七味唐辛子が誕生した。昭和61年に「激辛」という言葉が新語・流行語大賞に選ばれた。きっかけとなったのは「前代未聞の辛さ発見」と謳ったスナック菓子だった。