米国の宇宙開発企業スペースXが開発している大型宇宙船の試験飛行が行われた。再利用を目指すロケット部分を発射台で掴んで回収することに初めて成功した。スペースXは将来月や火星への飛行も想定した大型宇宙船スターシップの開発を進めている。13日、この宇宙船の試験飛行が行われ、テキサス州にある発射台から無人で打ち上げられた。宇宙船は大型ロケットを含めると高さがおよそ120メートルあり、打ち上げからおよそ3分後にロケットが切り離された。高さおよそ70メートルのロケットは切り離された後、エンジンを噴射しながら打ち上げられた発射台を目指して降下し発射台にある2本のアームでつかまれて停止した。スペースXによると、ロケットは最終的に再利用を目指していて、この方式での回収に初めて成功したということ。一方の宇宙船は宇宙空間に到達した後、大気圏に突入し打ち上げからおよそ1時間後、予定していた海上に着水したということ。スターシップは米国が進める国際月探査プロジェクト「アルテミス計画」で宇宙飛行士を乗せて月面に着陸することを想定しているが、開発の遅れも指摘されていて、いつ実用化されるかが焦点となっている。