物価の変動を反映させた5月の実質賃金は26か月連続のマイナスと、過去最長を更新。33年ぶりとなった歴史的な今年の賃上げ率を反映したもので、下落幅は縮まっているとはいえ依然として物価に賃金が追いついていない。節約志向が消費に影を落とす中、大型セールで消費を盛り上げようとする動きも出ている。小売業界で進むセールや値下げの動きについて、みずほ証券・小林俊介チーフエコノミストは「家計にとってはありがたいが、企業が値下げするということは賃金に分配するための原資が減ることになる」と指摘。物価と賃金のバランスをとりながら好循環を実現できるかが今後の焦点となる。
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