12月、オグロヌーの3000キロの旅に密着。撮影に挑むのは橋場ディレクターと渕上カメラマン。ヌーはセレンゲティ大平原を1年かけて北から南へ。そして南から北へ大移動する。ヌーは優れた嗅覚で50キロ先の雨の匂いを嗅ぎ取り雨雲を追うように移動する。150万頭のヌーがお腹を満たすためには、1年中、雨を追って移動し続ける必要がある。ヌーの群れは肉食動物にとって格好のターゲットとなってしまう。しかし数の力で天敵を避けながら旅を続ける。1月、毎年、ヌーの群れは南の平原を目指して南下し続ける。すると目の前に広大な森が姿を表した。ヌーは森が苦手なため、森に入った瞬間、猛ダッシュをした。森の中は見通しが悪く、天敵が潜んでいても気づきにくいので警戒する必要がある。森を抜けると、ゆっくり移動を初めた。2月、南部の平原にヌーの大群が到着した。出産間近のメスが一斉に赤ちゃんを産んだ。産まれて数時間たつと、赤ちゃんはガッチリとした体つきになる。3週間のうちに子どもが50万と産まれるという。この地で過ごすのは2日ほど。草を食べ尽くす前に北へと移動を開始する。