タイとミャンマーの北部国境近くに住む少数民族のアカ族はミャンマーでの度重なる紛争やクーデターの影響でタイ側に逃れる人が増加していて、多くの人が国籍を持たずタイ語も話せないため十分な教育も受けられず貧困から抜け出せずにいる。こうしたアカ族の子供たちのために寄宿施設「センスック寮」が運営されていて、5~17歳のアカ族の子供たち60人が共同生活を送りながらタイの公立学校に通っている。この施設はアカ族のティラワットさんと日本人の原田義之さんが運営していて、原田さんは10年ほど前に観光で現地を訪れた際に現地の子供たちが戦後日本の戦争孤児と姿が重なって支援を決意したという。アカ族では識字文化がないため、タイの公立学校でタイ語を学ぶことが特に貧困脱却からの重要な鍵になる。