ソウルからの中継。非常戒厳の宣布から、およそ6時間での解除となった。昨夜からの事態に野党のみならず、これまでユン大統領を支えてきた与党からも批判の声が出ている。与党「国民の力」・ハンドンフン代表は、昨夜の早い段階から今回の非常戒厳の措置について、「間違っている」などと述べてユン大統領を批判し、解除するよう求めていた。野党側は今回の非常戒厳の宣布が「憲法違反だ」と一斉に非難している。さらに、民主化宣言以降初めての非常会見だったこともあり、市民の間からも批判の声が上がっている。今朝4時半ごろ、ユン大統領が自ら会見で解除を発表したことで、今回の非常会見そのものの混乱は収束するとみられる。一方で国会からの反発は大きく、野党側からはユン大統領の弾劾に言及する声も聞かれている。大統領の弾劾を求める議案を可決するには議員200人以上の賛成が必要。現在の野党だけでは200には達しないものの、与党から賛成する議員が出れば現実味を帯びてくるという見方も出ている。世論調査機関・韓国ギャラップが先週行った調査では、ユン大統領の支持率は19%で、20%を割り込む厳しい数字となったが、今回の状況を受けて求心力がさらに低下する可能性も指摘されている。市民団体などは“ユン大統領の強権的な振る舞いは認められない”などとして、辞任を求める集会などを相次いで開くとしていて、政権への反発が強まることも予想される。