きのう日経平均株価は1000円以上も値上がり。終値は3万7963円97銭だった。この一年は緩やかに上昇傾向を続けていた株価。今年に入り3万4000円台に。その後、急ピッチで値上がりが進んでいる。取引終了直前には3万7000円台を飛び越え3万8000円台をつける場面も。1990年1月以来34年ぶりの高値。バブル期の1989年12月平成元年の大納会。日経平均は3万8915円87銭と史上最高値を記録。その頂きまで1000円に迫っている。きのう2月13日は語呂合わせで「NISAの日」。先月から始まった新NISAの少額投資非課税制度では非課税となる投資枠が拡大。この日も多くの人が銀行の窓口を訪れていた。担当者は「去年の3倍近くは来ていただいているのでは」と話す。株価を押し上げているのは半導体関連の銘柄。半導体製造装置メーカー「東京エレクトロン」。市場関係者の間では”日の丸半導体銘柄の王様”とも呼ばれている。この一年は半導体事業がAI(人工知能)の発展と共に増えていくとの見方の中で株価は順調に推移していたが、今年に入り急激に上昇。株価はきのう13%も上がった。ちなみに株式分割を加味した上場来高値は1980年の87円で現在は387倍にもなっている。イギリスの半導体開発会社「アーム」を傘下に持つ「ソフトバンクグループ」の株価も直近3営業日だけで約30%上昇。きのうは「東京エレクトロン」「ソフトバンクグループ」だけで日経平均を約500円押し上げた。街の人からは「数字が上がっているだけで実生活にはそんなに実感がない。これが続けばいいんですけど、また下がったりするんじゃないかな」との声が聞かれた。専門家は「80年代は企業の利益水準からでは説明のつかない水準まで買い上げられた正真正銘のバブルでした。今は企業の利益というのがもとになってそれを適正に評価してついている3万8000円台なので今はバブルではありません」と指摘。日本市場には今後も世界中から投資を呼び込む理由があるという。「株主に対する利益率を高めましょうとかそういう意識が高まっている。事業再編M&Aでだいぶ整理が進んできて企業の経営スタイルが変わってきているのが大きい。それが外国人投資家にすごく見直されている」と指摘。