今年の夏はスーパーから米の在庫がなくなり、お米を求める人が続出した。1962年と比較すると一人当たりのお米の消費量は半分以下に減少している。食生活の多様化でパンや麺を選ぶ人が増えたり食べる量も減少しているという。一方で、米粉の需要量を示したグラフでは2009年から去年までで需要が10倍になっている。コンビニやスーパーでも米粉を使った食品を見かけることが増えるようになりグルテンフリー食品としても注目されている。吉田共朗が訪ねたのは山田昌治先生のもと。これまでパンや麺について様々なことを教えてくれた小麦粉のスペシャリスト。最近米粉の研究もはじめたという。その米粉にはどんな特徴が?実際に製粉をしてみることに。用意したのは製粉する前の米と小麦。30グラムでそれぞれすり鉢で10分間粉にした。小麦は粉になってきたがお米はなかなか粉にはならず。開始から8分、小麦粉は粉々になったが米は当初の形を崩してきたという。10分間すりつぶしたものでは米は粒の状態のものが多い。小麦が7.8グラムに対しお米は4.3グラムと半分ほどの量。米の硬さに山田先生は、小麦と同じ穀物だが米は中の細胞の壁が厚くかたく穀物としての硬さが違うという。小麦はタンパク質が多く比較的柔らかい。米は粉にするのが大変だが30年ほど前から気流粉砕というお米を細かく粉砕する技術が広まり、粒子が細かい米粉が誕生した。