米国大統領選挙まで10日。大きな争点の一つが気候変動やインフレとも関連するエネルギー政策。激戦州の一つ、ラストベルトを抱えるペンシルベニア州では地域再生のカギとなった化石燃料とクリーンエネルギーで意見が対立。ペンシルベニア州はテキサス州に次ぐ全米2位の天然ガスの産地。農場を経営するジョージさん。天然ガスをくみ上げる施設がある。農場の地下に「シェール層」と呼ばれる岩盤が広がっている。化学物質を含む圧力の高い水を注入して岩盤の割れ目から天然ガスを抽出。ジョージさんは石油開発会社に土地を貸して報酬を受け取り農場に必要な機器の購入に充てている。インフレなどの景気対策として化石燃料の増産を掲げる共和党・トランプ前大統領。「製造業と経済が衰退したラストベルトの一角、ペンシルベニアにとってシェールガスの掘削を進めることは地域の雇用にもよい影響がある」と石油業界団体のップは話す。
米国大統領選挙まで10日。ペンシルベニア州では地域再生のカギとなった化石燃料とクリーンエネルギーで意見が対立。民主党の大統領候補・ハリス副大統領は気候変動対策を推進し、ABCニュースの大統領候補者討論会でクリーンエネルギーへの投資を強調。ペンシルベニア州のタートル・クリークでは政府の融資により2年前に次世代の電池といわれる亜鉛電池工場を増設。市長は雇用の創出を歓迎するとともに、「クリーンエネルギーに戦争を仕掛けたのはトランプ氏だ」と主張。世論調査では共和党・トランプ前大統領とハリス副大統領の支持率の差は0．6ポイント。両陣営の最後の追い込みが続く。