セブン&アイホールディングスを巡っては、カナダのコンビニ大手が7兆円規模の買収提案をしたのに対して、傘下のスーパー・イトーヨーカ堂の創業家側も買収によって非上場化する提案を出し、8兆円を上回る規模の資金調達に向けてメガバンクなどと協議している。関係者によると、この買収の提案を巡って、創業家側がタイの財閥大手でアジア有数の複合企業のチャロン・ポカパングループに大規模な出資を要請したことが分かった。出資は数千億円規模で、具体的な額について交渉を進めているという。チャロン・ポカパングループは、タイでセブンイレブンを運営していて、創業家側から同じく出資の打診を受けている伊藤忠商事とも資本提携を結んでいる。創業家側は当初、年度内にも買収手続きを完了させようとしていたが、資金調達の協議が長引いていて、タイの財閥のほか、投資ファンドなどとの交渉も急いで資金調達にめどをつけ、年度内に非上場化に向けた買収提案をまとめられるよう、調整を進めている。