トランプ大統領は、アメリカ第一主義のもと、輸入される製品に高い関税をかけることでアメリカでの投資を増やし、製造業の拠点を国内に移すよう促して雇用の増加を目指している。アメリカPBSは全てをアメリカ製にするものづくりが可能なのか4年前から挑戦している人気YouTuberを取材。ロケットの研究者でエンジニアのサンドリンさんは、かつて軍でミサイルの実験を行っていた。今は登録者数1100万人を超えるYouTuber。全てアメリカ製の部品で商品を作ることに挑戦。きっかけはコロナ禍。サンドリンさんは日用品を自分たちで作る取り組みを始めた。そんな中ビジネスマンと出会い、彼はバーベキューに使う金属ブラシの代わりにメッシュ状のブラシを新たに作りたいと考えていた。4年前からこのプロジェクトを始めた2人。金型職人のロブソンさんに協力を仰いだ。ロブソンさんは「アメリカではどこでも難しい。職人が減っていて職人の後を継ぐ若者がいない」などと話した。2人は次にボルトを探した。製造業者に問い合わせたところ、「コストを考えると原材料の金属の購入もできない」などと言われたという。その後、別のメーカーを見つけたものの、海外製は1個5セント、使用するメーカーのものは38セントだった。柄の部分を作るメーカーを訪ねた。アメリカは中国に比べはるかに製造コストが高いという。それでも長期的に見ると海外の部品は別のコストを伴うという。短期的にはアメリカでものを作るのはコストがかかることがわかった。彼らはすべての部品がアメリカ製だと思っていたが、箱にはコスタリカ製と書いてあった。部品の製造から調達まで自分たちで100%管理できないとアメリカ製だと証明できないと気づいた。完成したグリル用ブラシは、現在75ドルでネットで販売。ブラシは完成したが4年もかかった上に全てアメリカ製にはならなかった。サンドリンさんとヤングブラッドさんは、2人で作ったブラシにメイドインUSAの刻印を入れた。このブラシがアメリカの製造業を変えることは出来ないが誰かを刺激するかもしれないことが重要だという。