日経平均株価の終値が3万8000円を1カ月に割り込んだ。2週間で4000円以上の下落となっている。きのう一時1300円以上の大幅安となった。この下げ幅は約8年ぶりのこと。為替はきのう一時1ドル=151円台をつけた。円高が進んできている。日米の政策金利の推移を紹介。これまでは米国と日本の金利差が広がり続けたことにより円安が進行してきた。一方でFRBが早期に利下げを行うのではないかという見方が広がってきている。日銀も金融政策決定会合で追加利上げの観測がある。ロイター通信は関係者の話として「日銀は来週の会合で金利引き上げの是非を議論する見通しである」と報じている。マネックス証券・広木隆チーフストラテジストは円高進行でこれまでより強い通貨になると見ている。円高メリットは輸入品が安く。エネルギーや食料などの輸入品が今より安く買えるという。デメリットとしては輸出企業に影響。これまで円安の恩恵を受けてきた輸出企業の収益が悪化してしまう可能性も懸念される。円高の要因としては利上げが予想されている。利上げした場合のメリットは預金の金利。3月に17年ぶりの利上げが行われた際、メガバンクの普通預金の金利が20倍に跳ね上がった。利上げが行われれば更に金利も上がっていく可能性がある。一般的に日本人は預金など資産が多いと言われているので全体的にプラスに。デメリットは住宅ローン金利が同時に上がってしまう可能性がある。広木さんの見立ては、今年春闘の賃上げなどがあり、効果反映が夏頃なため、それを見極めた後に10月の会合で利上げするのではとのこと。