ミラノ・コルティナオリンピックは環境への配慮をうたっているが、会場の地元住民の中には複雑な思いを抱えている人もいる。イタリア・コルティナ・ダンペッツォに住む男性はオリンピックを機に街の様子が一変したと話す。かつて子どもたちが遊べる遊具があった場所にはオリンピックのためにボブスレーコースがつくられた。過去に土砂崩れも起きていて、男性らはカラマツを植えたことで街は守られているなどと訴え、デモ活動を行ったが、建設は進められた。コルティナにはかつてもボブスレーコースが存在していた。 1956年に開催されたコルティナ・ダンペッツォオリンピックでボブスレーコースがつくられた。去年、男性が自転車に乗ってコースを撮影した映像を紹介。老朽化は進んでいるが、全体の形状は残されていた。一部の住民らは今回もこの施設を活用してほしいと提案したが、受け入れられなかった。2006年のトリノオリンピックでもボブスレーコースが新設したが、その後、廃墟と化したことで社会問題にもなった。3つ目のコースは必要なのか住民の中でも意見は割れたという。約200億円かけてつくられたとされる今回のボブスレー会場。今後の使い道について市長は「今後4年間のボブスレーやリュージュのトレーニング、世界大会や国際大会のための計画を既に策定している」。レガシーか未来への負債か地元住民らは期待と不安を抱えながらオリンピックを迎えている。
