川口市にいるクルド人の多くは中東トルコ出身で、分離独立を求めるクルド人組織とトルコ政府の対立が激しくなった1990年代から日本にも難民としての保護を求めてくる人が増えた。この15年ほどで日本で難民申請したトルコ国籍の人は9700人以上。その多くがクルド人と見られているが認定されたのは1人。現行の法律では難民申請が認められず退去が確定した外国人は原則として退去まで施設に収容される。しかし近年新型コロナの感染対策や人道的観点から施設の外で生活する仮放免の人たちが増加している。そうした人々が多い川口市が国に対して出した異例の訴えの背景を探る。