7月、陸上自衛隊はオーストラリアで多国間訓練に参加した。海からの上陸作戦を専門とする水陸機動団は多くの戦場を経験するアメリカ海兵隊などとより対等な立場での活動を求められていた。政府は自衛隊の役割を時代とともに拡大させてきた。冷戦期から日本は主に攻撃を担う役割をアメリカ軍に委ね、自衛隊は守りに重点を置く体制をとってきた。その後アメリカの要請を背景に海外に部隊を派遣。さらに憲法の解釈を変更して集団的自衛権の行使を一部容認した。そして今、自衛隊により主体的に戦う能力の強化を求めている。水陸機動団は敵国に奪われた地域を奪還する訓練に参加。共同作戦を考えて日本に対し、アメリカ側は日本が単独で攻撃する作戦を切り出した。訓練では独力で戦う自衛隊の姿が目立った。