EU(ヨーロッパ連合)は4日、中国から輸入されるEV(電気自動車)に暫定的に上乗せしている関税を今後5年間、継続するかどうかを決めるための採決を行う予定。中国の反発を恐れて関税の上乗せについては27の加盟国のうちドイツやスペインなどから慎重な見方も出ている。米国・バイデン政権はすでに先月、中国製のEVへの関税を100%に引き上げている。4日、EU加盟国27か国は中国製EVに対し、最大45%の輸入関税をかける案について投票を行う。否決するには加盟国15か国以上かつ、EU全体の人口の65%を占める国々の反対が必要。フランス、ギリシャ、イタリア、ポーランドは賛成票を投じると報じられ、4か国合わせた人口はEUの39%であるため可決には十分とみられる。ドイツの自動車大手フォルクスワーゲンはEUの追加関税案を非難し今週初め、ドイツ政府に対し反対票を投じるよう要請した。情報筋によるとドイツは連立政権内で意見が割れ投票では棄権に回る可能性もあるよう。さらに11月に正式導入されるのを前にEUは、投票のあとも中国と交渉を継続すると報じられている。また、最低輸入価格を設定する価格約束についてもEUは改めて検討するとしている。