元通訳の違法賭博問題が発覚するという波乱のスタートとなった大谷選手。本拠地ドジャー・スタジアムでの開幕戦、第1打席で強烈な当たりで新天地での一歩を踏み出した。その後もヒットを量産し、先月21日には打率は.368に達し、両リーグトップになった。今シーズンの大谷選手の特質すべきば打率の高さ。大谷選手の好打率を生み出しているのは変化球への対応力。変化球の打率はここまで.341、去年までより1割以上も高くなっている。近年、変化球は新たな球種が次々と開発され、打ち崩すのが難しくなっている。大谷選手も例外ではなかったが、今シーズンは一気に改善した。先週、メジャーリーグが公開した最先端のデータにその秘密が隠されていた。大谷選手のバットの軌道をみてみると、ボールを打った瞬間のバットの位置・ミートポイントがホームランだとホームベースより前だが、1本だけホームベースの中央付近のケースがあった。このときは変化球・スライダーだった。ミートポイントは約50センチも後ろ、スライダーの球筋をギリギリまで見極め引きつけてボールを捉えている。大谷選手のバットがキャッチャーのミットに接触することもあり、打撃妨害で出塁となった。この打法を大谷選手はどのように修得したのか?春のキャンプで大谷選手はスイング軌道を繰り返し確認していた。この練習を指導したアーロン・ベイツ打撃コーチはバットの軌道を感じ、スイングを分解し再構築したのだという。ベイツコーチは大谷選手のこの打法をイチロースイングと呼ぶ。今、メジャーリーグではホームランだけを狙い、ホームランを打てなければ三振でも構わないといゆバッターが増えているという指摘が増えている。そうした中、ヒットもホームランも打つ大谷選手は貴重なシンボルとなっている。