ワシントン支局・高木優支局長が解説:銃撃事件を受けてトランプ前大統領の主張は変わったか?「ほとんど変わっていないと感じた。事件によって、トランプ前大統領の政治姿勢までもが変化したのか、注目されたが、国民の団結を促す落ち着いた基調の演説は、最初の15分ほどで、その後はふだんのトランプ節が復活した印象。中盤からは、バイデン政権への激しい批判を繰り返し、団結と言いるより、むしろ政治的対立をみずからが際立たせたような内容だった。“すべての米国のための大統領になる”と語ったものの、実際にはトランプ前大統領を強く支持する人たちへのメッセージが多くを占めた。支持者の結束は一段と強まったようにも見えたが、秋の本選挙で勝つために、戦略上、重要になってくる無党派層や穏健な保守層を引き付けたかというと必ずしもそうは言えない」。