中国はどのような結果を望んでいるのだろうか。北京から冨坂範明記者が中継。国はこの大統領選の行方をかたずをのんで見守っている。今朝の中国共産党系の機関紙では、米国人は焦りながら選挙の結果を待っているという特集記事を組んでいる。どちらが勝っても米国の分断は深まり民主主義が危機にひんするのではという見方。ハリス氏でもトランプ氏でも対中強硬路線は変わらないとみているが、中国の専門家からはトランプ氏のほうが望ましいのではという意見も聞かれた。ハリス氏の場合は、バイデン政権の路線を継承し予測可能性は高いが、民主主義などの価値観を重視する傾向が強くやりにくいという評価。一方、トランプ氏の場合は関税などで経済面では大きなダメージがあるが、民主主義といった価値観にはそれほどこだわらないのではとみられていて付き合いやすいのではないかという見方もある。トランプ氏の1期目の際に培った習氏との人間関係もありトランプ氏が選挙戦中に銃撃された際には習氏がお見舞いを伝えている。また、トランプ氏を支えるテスラのイーロンマスクCEOも李強首相など中国とのパイプを持っている。中国としては台湾統一に向けどちらが勝っても、アジアから米国の影響力を減らしていくように国際秩序の形成などを進めていくとみられる。