通常国会召集。就任後初めてとなる施政方針演説を行った石破総理大臣は「一人一人が主導する楽しい日本を目指していきたいと考えている」と述べた。そして、地方創生をこうした国づくりの核心に位置づけるとしたうえで「令和の日本列島改造として強力に進める」と述べた。具体的には、働きやすく魅力ある職場づくりや、男女の賃金格差の是正、AIの活用を含めた地方でのイノベーションの創造などに取り組む方針を示した。経済財政の分野では「コストカット型経済から高付加価値創出型経済への移行。賃上げと投資がけん引する成長型経済を実現していく」。さらに、経済あっての財政という考え方のもとで、ことしの骨太の方針で今後の財政健全化に向けた取り組みを示すと説明した。社会保障を巡っては、能力に応じてすべての世代が支え合う全世代型社会保障の改革を着実に進めると強調した。防災対策では「防災庁を令和8年度に設置すべく準備を加速。災害対策基本法等の改正案を提出し福祉支援、ボランティア連携を推進」。外交、安全保障は「トランプ大統領との間で安全保障や経済の諸課題、認識の共有を図り日米同盟を更なる高みに引き上げたい。中国との関係では首脳間を含むあらゆるレベルで意思疎通を図る」。一方、政治改革を巡っては「民主主義をどのように支えるか議論が重要」。その上で、企業団体献金を含む政治資金や、政党の規律の在り方について、与野党の枠を超えて議論を深めたいと訴えた。結びに、少数与党での政権運営について「国民の納得と共感を得られるよう努めることが必要」。