アメリカのトランプ政権は、DEIという多様性政策の廃止を進めている。トランプ大統領は雇用などでの社会的マイノリティーへの配慮は逆差別と主張。政府機関に多様性確保の取り組みの廃止を命じ、民間にも対応を求めている。先月シカゴで行われた多様性を重視する企業の就職フェアでは、政府機関が参加していないことが今年の最大の変化だと主催団体は話していた。政府機関の参加をトランプ政権が禁止したため首都ワシントンのフェアは延期に追い込まれたという。求職者は「NPOに採用される予定だったのに最後の最後で取り消されました」と語るなど大きな影響が出ている。その一方で、政府機関の退役軍人省もブースを出していて、就職フェア主催団体は、採用活動はやらず情報提供のみという形で招いたという。多様性重視からの大転換に危機感は広がっている。