ロシア側の反応。プーチン大統領はアラスカへの道中も到着してからも一切メディアに発言していない。ペスコフ報道官も「会議の合意文書はない」と事前に明らかにしていて、国営メディアは「過度な期待は禁物」と報じている。国営メディアでは「会談の中身より米ロ首脳が会談を行うこと事態がロシアの勝利。西側の孤立政策が失敗した」といったトーンの報道が目立つ。ロシア外務省の報道官は「3年間ロシアの孤立について語ってきた西側メディアはプーチン大統領がレッドカーペットで迎えられパニックに陥った」などと述べている。国営メディアの報道ぶりからはウクライナとの停戦というより、米ロ関係でなんらかの進展があるのではといった期待感がうかがえる。
ゼレンスキー大統領を含めた3者会談について、トランプチームとも接触しているクレムリンに近い関係者によると、すでにアメリカが水面下で準備を始めているという。プーチン大統領がなんらかの一時的な停戦に合意さえすればトランプ大統領は来週23日、24日の日程で3者会談を提案するつもりだという。ただ、この関係者はプーチン大統領はウクライナ4州に加えウクライナのNATO非加盟の法的な確約や中立化などウクライナが受け入れがたい要求を一切変えていないとも指摘。プーチン大統領が譲歩する可能性は低い。一方、アメリカによる新たな経済制裁はロシアに大きな打撃となるため、強気に振る舞うプーチン大統領だが実際にはなんらかの妥協を迫られている形。