ニューヨーク証券取引所からSMBC日興セキュリティーズアメリカ・井野口志保が解説。12日のニューヨーク株式相場について。井野口さんは「PPI(生産者物価指数)は予想を上振れ、利下げが0.25ポイント予想になったことや新規失業保険申請数が前週から小幅に増加したことで、景気に対する不透明感が意識され小動きの展開で始まった。午後に入ると大型ハイテク株が上昇を主導。PPIコア指数(食品とエネルギー除く)は前月比0.3%上昇。サービス価格は0.4%上昇し、7月の0.3%低下からプラスに転じた。市場では9月FOMC(連邦公開市場委員会)の利下げ幅が0.25ポイントにとどまるとの見方が引き続き優勢。PCE(個人消費支出)物価指数の算出に用いられる項目は総じて抑制された水準となり、市場では年内1ポイントの利下げが織り込まれている。PPIはCPI(消費者物価指数)を先行して動く傾向があるため、今後の金融政策動向を占ううえで、サービスインフレの根強さは引き続き注視されそう」などと述べた。