ナミブ砂漠のダチョウは日中の気温が40℃を超える過酷な環境で子育てをしている。炎天下の草原には天敵がやってこないため巣を構えたが、ヒナにとってこの暑さは危険。卵が孵るまでオスメス交替で巣を守った。オスはムラなく熱が伝わるよう卵を回転させ、中のヒナに呼びかけるために鳴き始めた。オスは翼でヒナを覆って照りつける太陽から守った。気温が下がる夜は天敵が来ないよう監視を続け、朝になると卵が孵った。ヒナたちは限界になっており、日陰に移動するため孵化していない卵を見捨て巣から離れた。一家が去ってから間もなく誕生した1羽のヒナは、一家に追いつくことができた。