カメルーン・ビヤ大統領は1982年に第2代大統領に就任し、2008年に再選を無制限に行えるよう憲法が改正され、43年間大統領の職に就き続けている。(共同通信)。定数180議席の国民議会において、与党「カメルーン人民民主運動」が152議席を占め議会も掌握。(AP通信)。ビヤ大統領は多くを海外で過ごし、任期7年のうち4年半スイスに滞在。(アルジャジーラ)。ビヤ大統領に対して「高い失業率」「汚職」などで国民の不満が高まっている。近年は政権内にいた腹心の離反や求心力の低下が指摘されている。(共同通信)。大統領選へのライバル候補者の立候補を禁止し、野党が分裂した状態のためビヤ大統領の当選が確実視されている。(AP通信)。東京外国語大学現代アフリカ地域研究センター・武内進一センター長によると、カメルーンは軍事クーデターが起きにくいという。多くがフランスから独立した地域だが、イギリスから独立した地域と内戦状態にあり、ビヤ政権を倒し、さらに内戦の継続となると軍にメリットがない。国民は不満があるものの、大統領への批判は許容されるなどうまくガス抜きができている。代わりの指導者が不在で、諦めのような空気が国民に広がっているという。末延は「問題は続けている間に法律を変えてライバルが出れないようにしてきた」などとコメントした。