オーストラリアから白馬に移住して山小屋を経営するクリスさんは、素晴らしい環境がある田舎が都会のように評価されないのは理解しがたい、そこに暮らす人は普通だと思っているがヨーロッパやアメリカと違う魅力があると語った。JR青梅線の鳩ノ巣駅は利用客も少ない無人駅で、地元とJR東日本は過疎地域に観光を作り出す路線の客を増やすことを目指した。助っ人の嶋田さんは無人駅をフロントに、空き家を客室に変える「沿線まるごとホテル」という計画を持ち込んだ。電動トゥクトゥクで移動し、客室にレストランとサウナを併設。空き家が相当傷んでいたためホテルは後回しにして、レストランの開業を先行した。フレンチのプロ2人がシェフとして来てくれた。嶋田さんは観光と地域おこしを掛け合せるプロで、地域のストーリーが魅力になると考えている。山梨・小菅村では養蚕農家だった古民家を改修しホテルとして開業した。村の歴史が見えることが魅力で、リピーターが後を絶たない。先月半ばに奥多摩のレストランがオープンした。食事の前にシェフと住民とで育てた畑を案内し、市場に出回らない特産の治助芋の説明をした。奥多摩の自然を枝や小石で表現し、治助芋の芋餅をのせた。奥多摩のワサビは地元産のブランド和牛と合わせた。清流でとれたアユは筍とリゾットに、シメはゆずジャムをのせたデザートだった。