米国のバイデン大統領とトランプ次期大統領が13日、ホワイトハウスで政権移行に向けた協議を行った。会談冒頭、握手をかわしたバイデン氏とトランプ氏はおよそ2時間にわたり、ウクライナや中東情勢などについて意見を交わした。バイデン大統領は「円滑な政権移行を期待している。あなたが必要なものを、しっかりと提供するよう全力を尽くす」、トランプ次期大統領は「ありがとう。政治は厳しいもので大抵はすてきな世界ではないが、きょうはすてきな世界だ。これ以上ないほどの円滑な政権移行にとても感謝している」と述べた。トランプ氏は2021年に大統領を退任して以降、初めてホワイトハウスを訪問し、来年1月の政権移行に向けバイデン氏とおよそ2時間にわたり会談した。両氏は選挙戦ではお互いを激しく批判していたが、会談の冒頭、握手を交わし時折、笑顔も見せた。ホワイトハウスによると、会談では外交や内政の課題について意見交換し、バイデン氏はトランプ氏に対して米国が継続的にウクライナを支援することは国家安全保障上の利益だと強調した。トランプ氏は会談後、ニューヨーク・ポストの取材に対し、中東情勢についても「多くの意見交換をした」と話した。前回の大統領選ではトランプ氏が敗北を認めず、後任となるバイデン氏をホワイトハウスに招かなかった。バイデン氏はトランプ氏に対し、秩序ある平和的な政権移行を行うと強調したという。