ニューヨーク証券取引所から大和証券CMアメリカ・高橋諒至が解説。8月の消費者物価指数では、食品とエネルギー除いたコア指数が前月比で市場予想を上回り、相場は午前中に売られる局面もあったが、日中に成長株主導で買い戻された。エヌビディア・ジェン・スン・フアンCEOが、カンファレンスで新製品「ブラックウェル」の需要に強い自信を示したことや討論会を受けてトランプ前大統領の対中関税に対する懸念が緩和したことを受け、半導体株が買われた。一方、トランプ氏が当選した場合に恩恵があるとされる金融株やエネルギー株が売られたほか、民主党が進める薬価引き下げ策などが向かい風になるヘルスケア株も下落してる。ダウは上値を抑えられる局面もあった。米国大統領選の候補者討論会を受けて、ハリス氏が優勢との見方が出ているようだが今後について。前回のバイデン大統領の失態の反動や、トランプ氏の不正確な発言もあり、印象はハリス氏の方がよかった。ただトランプ氏のパーソナリティーはこの10年弱で広く認知されてる他、ハリス氏からも具体的な政策の開示はなく、支持者が投票先を変える材料があったかは微妙。かけサイトのオッズではハリス氏が逆転しているが、情勢は定期的に変わっている。11月の本選挙を通過するまでは両者のつばぜり合いが続くとみている。
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