ニューヨークから中継、米国みずほ証券の内田伊織が解説。内田は普段、マクロ環境や投資戦略など幅広い観点からアメリカ株の情報発信を担当。18日のニューヨーク株式市場、主要3指数は、週後半にジャクソンホール会議などを控えていることもあり、様子見ムードで一進一退の動きとなった。S&P500指数は先週後半から失速し、やや息切れ感もみられている。先週決算を発表した半導体製造装置のアプライド・マテリアルズが慎重な業績見通しを発表したことや、トランプ大統領が表明している半導体関税などで先行き不透明感が高まりつつあり、半導体銘柄に対する下押し圧力が強まっている。続いて、S&P500均等加重指数について説明。通常のS&P500指数は時価総額上位の銘柄が大きなウエイトを占めるのに対し、S&P500均等加重指数は全銘柄の比重が均等になるように設計されていて、大型ハイテク株の影響を受けにくい一方、ディフェンシブ株が及ぼす影響が相対的に高い。均等加重指数の上昇率を週次ベースで見ると足元で加速していて、不確実性の高まりに備え、投資家がハイテク株からディフェンシブ株へ投資資金のシフトを進めている可能性がある。もっとも、ディフェンシブ銘柄に対しても資金が振り向けられるということは、銘柄の一極集中の解消につながるため、相場全体でみると健全な動き。
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