NY証券取引所から東海東京証券アメリカ・武井章浩の解説。アメリカでは中間選挙の投票が進んでいるが、世論調査などでは民主党が上下両院を制する可能性についても指摘されている。“ねじれ議会”となった場合、アメリカの株式市場ではこれまで相場全体を押し上げてきた政策推進力は大きく後転すると見ている。大型法案は成立が極めて困難になり、民主党主導の法案は大統領の拒否権で阻まれ、共和党が目指す減税の恒久化も議会の反対で通らない可能性がある。一方、議会単独の権限による影響が増しそうだ。ハイテク分野では議会調査や独占禁止法訴訟の長期化に伴い、慣行是正や法務コストの増加が重荷になりやすい。アルファベットは検索独禁法訴訟の長期化による負担が重くなる一方、マイクロソフトは法人向けクラウド事業が収益を支え影響を吸収しやすいと見ている。防衛分野ではアメリカ政府の予算協議難航により、政府の護衛プログラムに収益が集中しているノースロップ・グラマンは打撃を受けやすい。金融セクターでは大型M&Aの審査停滞による助言手数料の落ち込みが警戒される。助言手数料への依存度が高いゴールドマン・サックスは逆風を受けやすい一方、JPモルガン・チェースは商業銀行部門や市場部門が収益を下支えする構図になると見ている。政策による市場全体への追い風は弱まり、相場全体が押し上げられる環境から同じ業種でも企業ごとに明暗が分かれる展開へ移行するとみられる。
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