フランス・ニースで開かれている国連海洋会議で特に注目されているのが、海底にある鉱物資源の採掘。深海にはコバルトやニッケルなど、電気自動車のバッテリーなどに使われるレアメタルが分布。アメリカのトランプ政権は、エネルギー確保と中国の影響力の拡大に対抗するためだとして、自国の排他的経済水域以外でも海底の鉱物資源の採掘を進める方針を示した。採掘は深海の生態系などに悪影響を与えるおそれも指摘されている。会議に参加した首脳らからは、性急な開発は避けるべきだとの訴えが相次いだ。アメリカは会議には閣僚を派遣せず、フランス大統領府によるとオブザーバーとしての参加にとどまる。ヨーロッパや中南米、太平洋島しょ国など30あまりの国は、海底資源の採掘を詳しい研究が明らかになるまで一時制限することなどを求めている。