ことしのノーベル平和賞に日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が選ばれた。日本被団協は広島、長崎への原爆投下による被爆者の全国組織。原爆投下から11年が経過した1956年に結成された。日本被団協は68年にわたり、「ノーモアヒバクシャ」と訴え続けている。被爆者の立場から核兵器廃絶を世界に訴える活動、日本政府や国連、世界各国への要請行動、被爆の実相の国内外への普及活動などを行っている。2005年にはノーベル平和賞にノミネート。12月の授賞式でノーベル委員会の委員長から「長年核廃絶に取り組んできた」などと称賛する異例の演説があった。「NIHON HIDANKYO」と日本語のまま世界に通用する名称になっている。今回のノーベル選考理由として、被爆者として知られる広島、長崎の原爆の生存者による草の根運動であり、核兵器のない世界を実現するための努力と核兵器が二度と使われてはならないことを目撃証言を通じて示した功績が評価され平和賞を受賞することになったと説明されている。