中国・習近平国家主席は北京で昨日、開かれたアラブ諸国との会議で演説しガザ地区の人道支援や復興のため110億円余りの追加支援を行うと表明した。パレスチナ国家の樹立を断固として支持すると強調した習主席。イスラエル寄りの姿勢をとる米国に対してアラブ諸国との関係を強化し中東での影響力を高めるねらいがあるとみられる。中国がイスラエルとハマスとの戦闘が続く中、パレスチナの独立国家を樹立した2国家共存の必要性を強調した。習主席は、アラブ諸国との関係が20年という節目を迎えたことから貿易や投資を強化する方法などについても言及し世界の平和と安定を維持するための要だと発言した。習近平国家主席はアラブ諸国と中国の関係を最高であると表し基調演説を行った。2026年には第2回目の中国アラブ諸国サミットを開催すると発表。この会議が中国アラブ諸国関係の新たな物になると表明した。習首席はアラブ諸国との経済協力の必要性を強調。イノベーションやエネルギーなど5つの分野の枠組みの構築を期待すると述べた。中国はこれまでアラブ世界では仲裁者の役割を果たし新たな外構領域に踏み出したように見られていた。例えばハマスとパレスチナ政府のファタハが話し合いを行い中国は仲介役として和解を促し、去年のサウジアラビアとイランの国交回復でも重要な役割を果たしている。2016年に中国政府が中国アラブ国家政策を発表して以降に関係が深まり、2022年12月の第1回中国アラブ諸国サミットの開催に繋がっている。アラブ諸国にとって中国は最大貿易相手国で、去年の貿易総額は4000億ドルを超えている。