絶滅の危機に反する野生動物についての問題。キタシロサイはかつてウガンダやスーダンなどに生息していたが、密猟や環境破壊等によって激減し、今ではケニアの自然保護区にいるメスの親子2頭だけが残っている。このサイの繁殖で代理出産を活用するという。地球上に残る最後のキタシロサイ。ほぼ絶滅したキタシロサイだが画期的な受胎方法により希望が生まれ、世界で初めてサイの人工授精に成功した。キタシロサイに近いがより多くの個体が生き延びているミナミシロサイで実験室で精子と卵子で作った胚を代理母に移植した。何年もかけ13回試みて成功した。必要な物質はベルリンの実験室に保管されている。様々な動物の液体窒素の中で完璧に保存されていて、最も重要なキタシロサイのサンプルも保管されているのでキタシロサイを救う最後のチャンスとのこと。研究者が作った胚は30あるものの最後に残った2頭は妊娠に耐えられないという。プロジェクトを率いるヒルデブラント氏は「これまでの研究スピードから、まもなく最初の子どもが生まれる」などと話した。しかしミナミシロサイの成功は悲劇に見舞われた。妊娠2か月で代理母のサイが関係のないバクテリアに感染して死んだという。解剖の結果、無事生まれる可能性が95%あると判明したため、キタシロサイに研究チームは関心を向けている。2頭が生きているうちに最初の子どもが生まれるようにするため、時間との戦いであるという。