鋭い社会風刺画で知られる正体不明のアーティスト・バンクシーが一昨年、ウクライナで描いた作品の傷みが進んだことから保存に向けて修復する作業が始まった。修復作業がバンクシーが首都キーウとその近郊の町で制作したと明らかにした7つの作品のうちの1つ。バスタブで体を洗う男性の姿が、ロシア軍の攻撃で破壊された集合住宅の壁に描かれていた。傷みが進んだことから壁紙ごと剥がされ、キーウ市内にある美術品の修復を専門とする国の機関に移された。今後、作品の詳しい調査、分析のほか穴の補修作業などが予定され、完了まで1年以上かかる見通しだという。修復する関係者は「歴史の一部でこの戦争を反映している」とバンクシーの作品に関してコメント、同時に支援を求めた。