物価高騰などの影響で厳しい状況に置かれた飲食業界。倒産や閉店が相次ぐ中、一度は閉店に追い込まれた街のケーキ屋を復活させるべく奮闘する若きパティシエに密着。東京・世田谷区経堂にある七つの水仙は1991年創業のケーキ店だが、27日をもって30年以上の歴史に幕を下ろした。帝国データバンクによると原材料の高騰などで街のケーキ屋を中心とした洋菓子店の倒産件数は今年すでに18件に上り、過去最多を更新するペース。七つの水仙の店主は一旦閉店するが、今後、営業日や品数などを制限するなどし、またどこかでお店を開きたいとしている。こうした状況の中、一度は閉店した店を復活させたパティシエがいる。きのう東京・文京区根津にオープンしたパティスリーセレネーを任されている原田彩夏さんはオーナーシェフ・慎次大さんに弟子入り。去年9月、慎次さんが突然、事故で亡くなってしまう。一度閉店することにはなったが、原田さんは必ずセレネーを復活させると決意。老朽化した設備の入れ替えなどに1000万円以上の資金が必要。悩んでいた原田さんに手を差し伸べてくれたのが根津の街の人たちだった。クラウドファンディングで復活資金を呼びかけると目標の600万円はわずか1週間で達成。結果的には1200人あまりから1200万円以上が集まった。
住所: 東京都文京区根津1-1-8-102