パナソニックは英国国内の自社工場で再生可能エネルギーに関する実証実験を行うと発表した。工場で使用する電力をすべて再生可能エネルギーで賄う実証実験を行う。この工場で生産しているのは電子レンジ。繁忙期には24時間、休むことなく稼働する。年間の消費電力はおよそ100万キロワットアワーで日本の平均的な家庭およそ240世帯分に相当する。工場の屋上には今回の実験用におよそ900枚の太陽光パネルが設置されていて、蓄電池に電力を蓄えることができる。蓄電池を夜間や天候が悪いときに活用することで工場を安定的に稼働させることができる。更に水素と酸素の化学反応で発電する燃料電池。材料となる水素もグリーン水素と呼ばれる風力など再生可能エネルギーで作ったものを調達する。水素と酸素で発電するときに発生する熱で水が温まる。食堂の暖房や手洗い用の水を温める用途にも使われる。水素に太陽光、蓄電池を組み合わせることで工場で必要な電力を自給自足させる今回の取り組み。2030年までに陸上風力の発電量を2倍、太陽光を3倍に引き上げるクリーンエネルギー超大国計画を掲げていて最大11兆4000億円もの民間投資を見込んでいる。パナソニックでは、この仕組みそのものを事業化したい考え。