少子高齢化が急激に進む中国で、いまシルバー経済と呼ばれる高齢者向けビジネスが拡大し続けている。2030年には200兆円規模になるといわれるこの市場に、日本企業も新しい技術を武器に売り込みをかけている。上海で介護・福祉の大規模な展示会が開かれた。中国の人口の推移予測によると、65歳以上の人口が2035年には3億人を突破。2050年には割合が30%を上回る。展示会に海外から最も多く出展していたのは日本のメーカー。JETRO大連事務所・呉冬梅は「中国では企業も高く評価している」と話した。アサヒシューズの靴は履かせ易くなっているだけでなく、歩行中に体の重心が真ん中にくるよう設計されており転倒予防機能がある。介護施設を中心に展開するメーカーもある。介護ベッドを扱うパラマウントベッド中国では、前の年に比べ売り上げが25%上がった。中国より高齢化が進む日本では、将来の介護を見据えて新しい技術が取り入れられている。パラマウントベッドの介護施設向けのベッドには睡眠計測センサーが付いており、寝ているのか起きているのか離れた場所で一括管理できる。新機能として、ドアやトイレの利用をセンサーで感知し同じモニターで確認できるようになった。先々を見据えた介護技術を中国市場にも展開していきたいという。
