フランス・パリ中心部を流れるセーヌ川。開会式のほかトライアスロンのスイムなどが行われる。セーヌ川ではかつて多くの市民が泳いでいた。しかし、その後水質は悪化。パリ市はオリンピックを機に水質を改善し、泳げるセーヌを大会のレガシーにしたい考え。セーヌ川の水質が悪くなった理由は下水にあると言われている。19世紀に整備され、一部は博物館にもなっているほど古いパリの下水道。大雨が降ると、下水の一部をそのままセーヌ川に流す仕組みになっていて水質の悪化につながってきた。そこで、今月完成したのがパリの地下に設けた巨大な貯水槽。雨水などをためることで下水が川に流れ込むのを防ぐ。セーヌ川ではこのほかにもさまざまな取り組みが行われている。日曜を除くほぼ毎日、専用の船がごみを回収。セーヌ川には船で暮らす人たちもいるが、生活排水を川に流さず、港に設けた設備を使って下水管に流すよう協力を求めた。果たして水質の改善は実現できるのか。パリ市・イダルゴ市長のコメント。