日本時間のけさ行われたボクシング女子66キロ決勝。金メダルを獲得したアルジェリアのエイマヌン・ハリフ選手。ハリフ選手を巡っては「トランスジェンダーだ」「元男性だ」とする誤った情報が拡散されている。ハリフ選手は去年の世界選手権で男性ホルモンの数値が高く、女子選手としての出場資格を満たしていないとされた。今回のパリ大会ではIOCから女子としての出場が認められ、バッハ会長はハリフ選手は女性であると強調した。正式に出場が認められた中での初戦。ハリフ選手は開始46秒、対戦したイタリアの選手の棄権で勝ち上がった。すると、この試合についてイタリアのメローニ首相は「男性の遺伝的特徴を持つアスリートは女子の大会に参加させるべきではない」と述べ、公平性に疑問を投げかけた。さらに米国のトランプ前大統領も反応。SNS上で試合の映像とともに「私なら女性スポーツから男性を排除する」と投稿した。一方、ハリフ選手の故郷アルジェリアでロイター通信の取材に応じた父親は子どもの頃の写真も見せながら「娘は女性だ」と訴えた。ハリフ選手の性別をめぐる問題は日本でも注目されている。Xで特に多く投稿されているのが「トランスジェンダー」。実際に日本のインフルエンサーなどがこの誤情報を拡散してしまったケースもある。
ネット上でオリンピックそのものの信頼を傷つけて大会を妨害しようという動き。悪用されたのは著名人の知名度。人気俳優のトム・クルーズさんの映像が使われた偽のドキュメンタリー番組。トム・クルーズさんの声は生成AIで作られたとみられ、映像も欧米メディアの報道などを恣意的に引用。およそ30分にわたってIOCを批判する内容になっていた。偽のドキュメンタリー番組は誰が制作したのか。オンライン上の脅威について分析しているマイクロソフトのグループはロシアの影響下にある集団が制作したと指摘。IOCの名誉を傷つけたり、恐怖を広めることを目的としていると分析する報告を出している。IOCも番組はねつ造されたものでSNSでの情報工作の一環であるとする声明を出している。しかし、大会直前には続編とする偽番組が登場。生成AIで作られたと見られる実業家のイーロン・マスク氏の声が使われ、IOCが掲げる多様性などを非難する内容が拡散された。
オリンピックへの不信や不安をあおろうとする偽情報はネット上にあふれている。フランスのマクロン大統領が茶色く濁り、ごみが浮かぶセーヌ川に入り笑みを浮かべているとする偽画像は、生成AIで作られたと見られ、オリンピックの開会式直前にSNS上で700万回以上閲覧された。トライアスロンの会場となったセーヌ川の汚染を強く印象づけ、オリンピックに対する不信感を高めるねらいだと見られる。パリを攻撃するとした偽の脅迫動画。イスラム組織ハマスが投稿したものとして広がっているが、ハマスはこの投稿がねつ造であると主張。発信源や目的は不明だが、不安をおおり現地の混乱をねらったものとみられる。なぜパリオリンピックにまつわる誤情報や偽情報が増えているのか、専門家に話を聞いた。桜美林大学・平和博教授は「世界中の注目が集まるイベントは情報拡散の重要なきっかけになる。偽情報、誤情報の発信側にとって、プロパガンダ拡散の大きな機会になる。偽情報の拡散が現実の暴力と結びついて深刻な社会の混乱を引き起こす。このような事態を防ぐためにも偽情報の拡散にはしっかり対応する必要がある」などと解説した。
ネット上でオリンピックそのものの信頼を傷つけて大会を妨害しようという動き。悪用されたのは著名人の知名度。人気俳優のトム・クルーズさんの映像が使われた偽のドキュメンタリー番組。トム・クルーズさんの声は生成AIで作られたとみられ、映像も欧米メディアの報道などを恣意的に引用。およそ30分にわたってIOCを批判する内容になっていた。偽のドキュメンタリー番組は誰が制作したのか。オンライン上の脅威について分析しているマイクロソフトのグループはロシアの影響下にある集団が制作したと指摘。IOCの名誉を傷つけたり、恐怖を広めることを目的としていると分析する報告を出している。IOCも番組はねつ造されたものでSNSでの情報工作の一環であるとする声明を出している。しかし、大会直前には続編とする偽番組が登場。生成AIで作られたと見られる実業家のイーロン・マスク氏の声が使われ、IOCが掲げる多様性などを非難する内容が拡散された。
オリンピックへの不信や不安をあおろうとする偽情報はネット上にあふれている。フランスのマクロン大統領が茶色く濁り、ごみが浮かぶセーヌ川に入り笑みを浮かべているとする偽画像は、生成AIで作られたと見られ、オリンピックの開会式直前にSNS上で700万回以上閲覧された。トライアスロンの会場となったセーヌ川の汚染を強く印象づけ、オリンピックに対する不信感を高めるねらいだと見られる。パリを攻撃するとした偽の脅迫動画。イスラム組織ハマスが投稿したものとして広がっているが、ハマスはこの投稿がねつ造であると主張。発信源や目的は不明だが、不安をおおり現地の混乱をねらったものとみられる。なぜパリオリンピックにまつわる誤情報や偽情報が増えているのか、専門家に話を聞いた。桜美林大学・平和博教授は「世界中の注目が集まるイベントは情報拡散の重要なきっかけになる。偽情報、誤情報の発信側にとって、プロパガンダ拡散の大きな機会になる。偽情報の拡散が現実の暴力と結びついて深刻な社会の混乱を引き起こす。このような事態を防ぐためにも偽情報の拡散にはしっかり対応する必要がある」などと解説した。