トライアスロン・宇田秀生選手(37)。息子と一緒に練習に励む宇田選手。11年前、事故で右腕を失い、前回の東京大会でパラリンピック初出場。銀メダルを獲得し、トライアスロンでは、オリンピック・パラリンピックを通じて日本初の表彰台に立った。「パラリンピック」のトライアスロンはオリンピックとほぼ同じルートで行われ、スイム750m→バイク20km→ラン5kmで順位を競う。宇田選手の強さの秘密は鍛え上げた体幹。バランスのとれた動きを可能にしているという。宇田選手の支えになっているのが妻と小学生の息子2人。大学卒業後、建設会社に就職、2013年に結婚。婚姻届を出した5日後、機械に挟まれ、右腕を失った。事故から半年後、リハビリがきっかけでトライアスロンを知り、本格的に競技を始めた。宇田選手にとって家族は競技生活に欠かせない存在に。栄養を考えた料理で支えるのは妻・亜紀さん。大会では家族たちが懸命に応援。レース中に体調を崩し途中棄権すると息子たちも涙。レースにかける思いは家族も一緒。宇田選手は「全力で向かう姿を見せたい。僕も僕で楽しまないと家族も楽しくない。精いっぱい出し切るだけ」と話した。